クエン酸カリウム

クエン酸カリウムは、インタスファーマ社（Intas Pharmaceuticals Ltd）が開発した痛風・高尿酸血症の治療薬です。
痛風は身体の関節等に腫れや激痛を引き起こす病気、高尿酸血症は血液中の尿酸値が高い状態を指します。
どちらも尿酸の生成と排泄のバランスが崩れることで起こる症状です。
尿酸はプリン体が体内で分解されて作られる物質であり、体内の代謝によって生成される内因性のものと、食事によって摂取される外因性のものがあります。
どちらも本来は尿として排泄されますが、過剰に増えて排泄が追いつかなくなると、手足の関節や腎臓等に結石を作って沈着し、激しい痛みを引き起こすのです。
尿が酸性へ傾くほど尿酸が溶けづらくなり結石ができやすくなりますが、クエン酸カリウムには尿をアルカリ性へ近づける作用がある為、正常な排泄を促して結石化を改善します。
また、尿細管性アシドーシスの治療にもクエン酸カリウムが利用されています。

参考サイト

公開する情報の正確さを高め、健全かつ安心・安全な医薬品の利用を目的とする為、下記サイトを参考にしています。

クエン酸カリウムは、症状により服用量が異なります。

痛風、高尿酸血症

1回463mg（540mgの場合は0.86錠、1080mgの場合は0.43錠）を1日3回服用して下さい。
その際、尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るように服用量を調節するようにしましょう。

尿細管性アシドーシス

1日2778mg（540mgの場合は5.1錠、1080mgの場合2.57錠）を3回から4回に分けて服用して下さい。
その際、年齢・体重・血液ガス分析結果等から状況に応じて服用量を調節しましょう。

クエン酸カリウムは、なるべく毎日同じ時間帯に服用して下さい。
食事の影響はほとんどないとされていますが、アルコールとの併用は控えましょう。

尿をアルカリ性に近づけることで、尿酸の結石化を改善・予防する治療薬です。
痛風や高尿酸血症等の症状を和らげます。
その他、尿細管性アシドーシスの治療にも使用されています。

クエン酸カリウムの主な副作用として、下痢や軟便、胃の不快感、吐き気等が報告されています。
また、重大なものでは高カリウム血症が報告されていますが、頻度は分かっていません。
高カリウム血症に伴い、徐脈や倦怠感、脱力感等が生じることがあります。
異常が現れた場合はすぐに服用を中止し、お近くの医療機関を受診しましょう。